今日のまとめ- 7月28日
Jon Clarke

Sol 8(または88)

ほとんど一晩中、さらに朝、目を覚ますと、なにかが変。でも理由が分かった。霧が室内に入り込み、ハブは雲の中に包まれていた。クレーターの底はまだ見えているので、雲底はちょうどハブの下当たりにあったに違いない。徐々に霧が取れてきた。私たちがEVAに出かけるころには霧が取れて見通しはクリアになった。

風はなく、雨も降らないので、快適なEVAだった。目標は、クレーターの縁を形成する石灰岩をサンプリングすることだった。ヘインズ尾根に登り、炭酸塩の岩石地帯を発見した。この岩石には、ストロマトライト、孔の開いた泥岩、メガフォシルが豊富なユニット(ストママトポロイド)、および骨格の断片が豊富な層位等を発見。

サンプリングを終了し、次の目的であるクレータの脇の大きい岩石の特性を調査するために、さらに先に進んだ。距離にして基地からは数キロメートルある。私たちはリムから下に降り、反対側の岩塊流とmどろどろの多角形土の向こう側にあるスロープを滑りながら降りた。

数か所の場所では、私たちは多角形の石に飛び移りながら歩かなければならなかった。なぜなら、クレータの中心部では動きが取れなく可能性もあり、何としてもそのような状況を避けなければならなかった。

玉石(巨礫)は隕石の衝突によって複雑な角礫化した石灰石を粉砕し、地下の岩盤が掘り起こされ、クレータの底から散らばったのだろう。問題は、クレータを取り囲んでいる地形全体に散在していることだ。しかしその状態は長い間に浸食されてしまっている。これらの堆積を調査することは火星での調査活動に大変参考になり、隕石衝突で出来た角礫岩は火星や月面でも普通に見られる。

EVAの後、収集したデータを分析するためにハブにもどった。私たちはポールの誕生日も祝った。彼は私たちのグループでは最年少で、二番目の地質学者でもある。アレックスとアナスタシアはスパゲッティカルボナーラを調理した。ユースケはピニャータ(福人形)を作った。今夜はお祝いのためにビデオを見る予定である。ポールがビデオを選ぶが、何を選んだのか彼は言わない! お祝いを準備しているときに、霧が押し寄せてきてクレータの底さえも今は見えない。気持ちのいいFMARS、霧に包まれたFMARS、おやすみなさい。


霧のFMARS


霧のFMARS


アレクダンドルがフレンチクレープを料理中


霧と霧無しの比較


地質調査


ポールのケーキ


EVA