【MARS160現地レポート・10/5】
ジャーナリスト担当のアナスタシアが初めて宇宙服を着て火星表面を歩いたレポート!
タイトル「スペースパパラッチ」
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10月5日
スペースパパラッチ
今日は初めて火星表面を歩いた。宇宙服を着てすべての装置を装着するのに15分かかりました。外出するには減圧というプロセスを経る必要がありますので、エアロック(減圧室)に入って最長で5分間の秒読みが必要です。
私はこの減圧の時間に音楽をかけたらどうかと提案しました。ちょうどエレベータが目的の階に到着するまで音楽が聞こえる感じです。この要求が通達される前に、ユウスケがカバンを開けて映画「オデッセイ」のサウンドトラックをスマホから流してくれました。70年代の音楽は火星の減圧室では驚くほどぴったしはまってました。最終的に5分間が経過し、船外に出ました。
風が強く、聞こえるのは自分の呼吸の音と無線信号だけでした。エンジニアのミシェルは基地の維持管理作業という毎日の定常作業を開始しました。
水の残量チェック、プロパンガスチェック、ATVのガソリンのチェック等を行いました。すべては今後数日間を過ごすには十分な量でした。
ユースケとミシェルは火星表面で生物サンプルを探しました。私の役目は宇宙パパラッチです。ビデオカメラを一方の手にもち、もう一方にはカメラと三脚を持ちました。
太陽光はまぶしく、ヘルメットが頭の動きを制限します。そのため、カメラのスクリーンの画像を見るのが難しかったです。良く撮れていることを願うばかりです。
突然ですが、このパパラッチの仕事でさえ、容易な仕事でないことが判明しました。火星ジャーナリストは特別なカメラが必要でしょう。特別な撮影方法の開発と耐久性の高さが求められます。埃によってカメラは故障します。ヘルメットによって制限される視界によってカメラのスクリーンが全部見えないし、風の音だけが録音されるので、ヘルメットにマイクを仕込んで音声だけ別の録音にするなどの対策が必要でしょう。
このようなことは氷山の一角です。火星で担当する職業が何であれ、たくさんの障害に遭遇するでしょう。私は、だからこの火星という惑星が大好きなのです。
この環境では次々と挑戦課題を与えてくれます。ということで、皆さん、シートベルトをしめ、ドライブを楽しんでくださいね。
扁平米料理、ポハは、インドの食材で、お米をひらたくつぶして乾燥させたもの。朝ごはんとしてよく食べられる。インドの米フレーク